クリヤー塗装ならば、高意匠サイディングの模様を潰さない!
前回からサイディング板を塗装するときの注意事項などを5回にわたってお伝えする第4弾です。
今回は高意匠サイディングへのクリアー塗装について書きます。
4サイディングをクリヤー塗装するには条件がある!
高意匠サイディングのメンテナンス
石調やレンガ調などの意匠性があるサイディングがふえています。
高意匠サイディングも他のサイディングと同様にメンテナンスが必要です。最近は長持ちするようなコーティングが施されている窯業系サイディング板も増えており、そのようなコーティングは塗料の密着を妨げる物もありますので、メンテナンスは慎重に行う必要があります。当然ですが難易度は年々上がっており、比例して施工のトラブルも増えていると言われています。
塗装前にクリヤー塗装が出来るのかを確認する検査が必要
クリヤー塗装をするには、事前に検査が必要です。
目視だけではなく、理論に基づいた検査を東西南北の全ての面で行わないといけません。また、サイディング自体の仕上げはどの様なものかを建築時の設計図書などで確認して、クリヤー塗装が出来るのかも確認する必要があります。
シーリングの打ち替えは?
クリヤー塗装を施す場合のシーリングは必ず
後打ちにしなければなりません。
明確な理由もありますが、これもまた技術がない者が切り取って悪用するためここでは控えます。もし疑いがあるようでしたら、当社に工事を依頼してくださるか、メーカーなどの技術資料をお読みください。
補修する場合
クリアー塗装するサイディング板を補修する場合は、通常よりも費用が掛かります。クリアー塗装を施すわけですから補修痕が全て見えてしまうためですが、全く分からないように補修することも可能です。
下塗りは不要!
クリヤー塗装なのに下塗りをするという業者がいますが、これは大変な間違いです。
透明な下塗り材(シーラー)もありますが、これを使っても問題が起きる可能性が大幅に高くなるだけで、メリットは全くありません。
ツヤはどうする?艶あり?艶消し?
元々は艶がない状態であったはずなので、弊社ではツヤ消しもしくは半ツヤをおススメしています。
ここでも注意点があって、艶消しでも半艶でも、艶を調整して仕上げる場合は同じ艶を調整した塗料を2回塗ってはいけません。また、塗り方にムラがあると艶がムラになるので、均一に塗装する技術も必要です。
クリヤー塗装が出来ない場合
サイディング板自体が傷みすぎていたり、表面の仕上げが劣化しすぎたりしている場合は残念ながらクリアー塗装は出来ません。これは目視でも判断できますし、事前にテストすることで簡単に分かるのですが、明らかにクリアー塗装には適さない状態でもお構いなしに塗装してしまう業者が多いので気を付けましょう。適さない状態にクリアー塗装をしても美観は戻りません。